STORY

伝統を守り、
新たな時代を拓く
「時の守護神」

誕生は2005年。当時22歳だった若き実業家、サスーン・シルマケスと、プロダクトデザイナー、アントニオ・テラノヴァが意気投合し、時計ブランドを立ち上げます。その名は「CVSTOS(クストス)」。

「CVSTOS」はラテン語で“時の守護神”を意味するとおり、スイスが長く培ってきた伝統的なウォッチメイキングの技法と、未来へ向かう挑戦的なデザインを融合させ、スイスの時計製造を未来につなぐブランドとして、スイス時計業界においては新鋭でありながら、唯一無二の地位を築いています。

『CVSTOS』は3つの言葉で定義することができます。 ひとつは、アヴァンギャルドなデザイン。 そして、美しく伝統的な時計づくり。 最後に、ストーリーを有する独自性と希少性です。

サスーン・シルマケス

これらを実現するために、時計製造に関わる担当者すべてが最高のプロダクトを目指すクストスの時計製造においては、クリエーターが、なるべく障壁のない、自由な物作りを目指せる環境を整えています。

私たちは好きなだけ自由に、好きなだけ美しく。最高のマテリアルを用いた、美しい腕時計を創造しています

サスーン・シルマケス

「CVSTOS」は、デザイン、マテリアル、メカニズムなどの点において、常にユーザーたちを驚かせ、満足させる義務があると考えます。その試みのすべてを「チャレンジ」と位置付け、長く続くスイスの伝統に革新をもたらし続けています。

そして、それこそが「CVSTOS」の全モデル名に“チャレンジ”という言葉を掲げる理由でもあるのです。

デザインに込める想い

ブランドの創設当初より今に至るまで、「CVSTOS」のデザインを手がけているのが、アントニオ・テラノヴァです。

私たちが高級時計において重視する4つの価値は、『ハイテク(効率)』『スポーティー(性能)』『エレガンス』『プレシャス』にあると考えています。『CVSTOS』が『時の守護神』として、これらの価値を保持していくことが重要。そうした思いを時計のデザインとして具現化していく試みが、まさに『チャレンジ』なのです。

アントニオ・テラノヴァ

彼がデザインを行うアトリエには、さまざまな書籍や模型、おもちゃなど、アイデアのソースとなるものが置かれています。アントニオのデザイン方法はユニークなもの。ひとつのコンセプトに対してイメージされる、あらゆる言葉をメモしていきます。そして数多の言葉の中から核となるイメージを選び出し、さまざまな資料やデータによる肉付けを行い、形にしていくというものです。

おもちゃで遊ぶ子供と同じ。私がするデザインという行為は、仕事という感覚とは異なります。アトリエに来て、イメージを広げ、夢を見て、形にすること。そのデザインをベースとして、スタッフがそれを商品化してくれる。そう思うととてもラッキーな職業ですね(笑)

アントニオ・テラノヴァ

アントニオの自在な発想力が、“チャレンジ”シリーズの魅力。彼の脳内に広がる膨大なイマジネーションによって、特別な腕時計が創出されていくのです。

いかにユーザーを喜ばせるかが、僕らの仕事。時代より一歩先の感覚を大事に、時計のデザインを行なっています

アントニオ・テラノヴァ

携わる人すべての情熱が、
一本の時計に注ぎ込まれる

現在、「CVSTOS」の時計は主に、フランスのプレヴサン=モエンにある自社のパーツ工場と、ジュネーブ市内にある本社兼ブティック併設のアトリエというふたつの製造拠点で作られています。

プレヴサン=モエンのパーツ製造工場においては、計14台の切削マシンを備えて、ケースやムーブメントに使用されるさまざまなパーツ、針、ローター、ダイアルの一部など、金属パーツの多くを取り扱っています。

2005年に、シャトー公園と呼ばれる広大な敷地の一部の建屋をリニューアルした工場は、4人の職人たちを擁し、多くのパーツを製造しています。
近年、緻密な作業が可能な切削マシンを導入し、より細かなパーツを大量に製造できるようになりました。カーボン以外のほとんどの素材を扱い、加工の難しいグレード5チタンなどの切削も自社で行っています。一週間に1000パーツ以上作ることも少なくありません。

工場の責任者を務めるアラン・クリコリアンは、この工場が「CVSTOS」の時計作りにおいていかに重要な役割を担うかを語ります。

ネジ山の仕上げひとつ疎かにしないのが、私たちの腕時計です。寸分違わずピタリと合わせる。これは、他ブランドではなかなかやれないところ。また、ガラスとケースの接合も私たちの技術が秀でる点です。三次元曲面のケースに合わせながら、高い防水性を確保できる仕上がり。これも、『CVSTOS』ならではと言えるでしょう

アラン・クリコリアン

時に、製造部門からのアイデアによって、新作に新たな構造が加わることもあるそう。

『チャレンジ クロノ』のスリーピース構造は、私たちのセクションからのアイデアです」

アラン・クリコリアン

一方、本社アトリエでは、自社工場からのパーツや他社製のパーツが集結し、時計師の手によって丁寧に組み立てます。一本の時計を分業制で組み立てるのではなく、ひとりの時計師が最初から最後まで担当します。いわゆる3針+デイト表示付きの一般的な時計は一日一本程度、コンプリケーションウォッチは一本につき一週間以上の作業時間を要することも。

本社アトリエの時計師たちを取り仕切るのは、ルディ・テデカ。アントニオ・テラノヴァが仕上げたデザインをいかにして製品化するか、コスト計算や工程の差配をします。

一本の時計のアイデアは、いわば“ダイヤモンドの原石”。それを各セクションの担当者がひとつひとつ磨き上げて、唯一無二の輝きを放つダイヤモンドに仕上げていく。私は時計作りをそのようなイメージに捉えています。それには緊密なコミュニケーションも必須です

ルディ・テデカ

設計・開発と製造のセクションがそれぞれ緊密に連携を取り、また、活発な意見交換を行うことで、「CVSTOS」の“挑戦的”なウォッチメイキングを可能にしているのです。

「CVSTOS」が目指す
「挑戦」の向こう側

若くして時計ブランドを立ち上げるという挑戦に始まり、常に革新的な時計をマーケットに投入し続けるという挑戦。そして、独立ブランドであり続けるという挑戦。モデル名に掲げるとおり、「CVSTOS」というブランドの姿勢が“挑戦そのもの”なのです。

チャレンジというのは、誰の人生にも起こることです。私の『CVSTOS』でのキャリアも挑戦そのもの。これを乗り越える喜びはひとしおです。

サスーン・シルマケス

決して平坦ではない“挑戦”という名の長い道のりを、「CVSTOS」は歩み続ける。

『CVSTOS』の挑戦が、お客様に喜びを与えていることを実感できたときこそが私たちの至上の喜びです。多くのライバルがひしめく時計業界のなかにあって、私たちは革新を続けていくことで特別な存在であり続けなければなりません。アントニオが率いるデザインセクションを筆頭に、2つの生産部門やヘッドクオーターなど、私はすべてのチームを信頼しています。目に見える結果をすぐに出すことは簡単なことではありませんが、それを乗り越えることが挑戦なのです

サスーン・シルマケス

デザイン、マテリアル、メカニズム。これらの要素を常に進化・発展させ、イノベーションを起こすことが重要だとサスーンは考えています。
そして、現在、製造部門を強化して、ほぼすべての時計を内製化する垂直統合を図っている最中。ブランドは、真のマニュファクチュールへ向けた取り組みを進めています。

マーケットにサプライズを与え続けたい

アントニオ・テラノヴァ

アントニオ・テラノヴァが手がける先端的で独創的なデザインを、精緻な加工ができる工場と、高度な技術をもつ時計師のいるアトリエを通じて、一本の時計として完成させる。

創業より約20年という、スイス時計界ではまだ新鋭である「CVSTOS」は、スイスメイドの高級時計に求める「ハイテク(効率)」「スポーティー(性能)」「エレガンス」「プレシャス」という4つの価値を具現化すべく、日々「挑戦」し続けているのです。