CVSTOS JAPAN

TOP REPORT ABOUT CVSTOS TEAM LIMITED WATCH
2016 Super GTシリーズ Round5 富士スピードウェイ FUJI GT300kmRACE
65 LEON-CVSTOS AMG-GT 黒澤治樹 蒲生尚弥
8月6日 公式予選7位/出走29台
8月7日 決勝レース23位/66周
上位入賞を胸に秘め、今シーズン2度目の富士スピードウェイに乗り込んだ

 性能調整と初戦の優勝により80㎏というウェイトハンデに予想以上に苦しめられ、まさかのノーポイントに終わった第4戦SUGO。だが5月の第2戦以来、今シーズン2度目の富士スピードウェイが舞台となった第5戦に、チームは大きな期待とともに乗り込んできた。前戦の結果シリーズランキングは4位に後退したものの、ここ富士はウェイトの影響は他のサーキットよりも少なく、加えて長いストレートを持ち、アベレージスピードが高い。最高速に勝るMercedes-Benz SLS AMG GT3を始めとしたFIA-GT3規定の車両が優位と言われている。もちろん同じGT3のフェラーリ488GT3、BMW M6、NISSAN GT-R、ランボルギーニなどライバルは多いが、LEON CVSTOS AMG‐GTの強さは開幕戦の優勝で証明済み。しかも第2戦の富士では18番グリッドから蒲生尚弥選手が次々と前車をハス。不運なリタイアで結果を残せなかったものの、ウェイトハンデを感じさせない走りを見せてくれただけに、自然と気持ちは高ぶってくる。黒澤選手は「第2戦、ここで落としてきたものを拾いたい。優勝を狙って全開で行く」と力強く語っていた。

Q1蒲生尚弥選手、Q2黒澤治樹選手とつないで7番手スタートを決める

 5月には多くの雪を残し、優雅な姿を見せていた霊峰富士も、さすがに8月ともなると雪は溶け、荒々しささえ感じさせるほどだ。その雄大な姿を見せる真夏の装いに変わった富士の前で始まった公式予選、まずは蒲生尚弥選手が乗り込んでスタート。「クルマは仕上がっていた」と語ったとおり、重いウェイトハンデを感じさせない走りを見せて5番手タイムをたたき出してQ2進出。黒澤治樹選手にバトンを渡した。黒澤選手も力走を見せたものの、ライバルもタイムを上げ結果は7番手。だが、前から4列目。決勝に期待を持たせるポジションでもある。何しろ富士は抜けるコース。「明日は表彰台を狙う。いけると思う」と話してくれた黒澤選手、「まだ決勝の展開はわからないがチャンスはある。ミスなく走り切れば結果はついてくる」と言う蒲生選手の言葉を借りるまでもなく、チーム全体が大きな期待とともに決勝を迎えることになった。

一時は見えた表彰台も無念のマシントラブル発生!で悔しい結果に……

 予選同様に晴天に恵まれ、コンディションはドライ。観客は3万3500人と発表された。朝から気温はぐんぐん上昇し、14時30分のスタート直前には33℃、路面温度54℃のなかで行われた決勝レース。LEON CVSTOS AMG‐GTは黒澤治樹選手が乗り込んでスタート。だが混戦のなか、じわじわと後続に抜かれ、11周目には11位にまで後退してしまった。コース上に飛んだ破片を回収するために19周目からセーフティカーがコースイン。チームはこのタイミングでのピットインを決断する。そしてペースカーが退いた23周終了で黒澤選手はマシンをピットに向けた。蒲生選手が乗り込んで再スタート。この時ガソリン補給と同時にタイヤ交換をしたのだが、交換したのは負担の大きい左側の2本のみ。優勝した開幕戦と同じ作戦だ。66周の決勝では残り43周を走らねばならず苦しい戦いとなるが、そこは蒲生選手の気迫に期待だ。それに応えるかのように蒲生選手はベストラップを記録するほどの快走を見せ、ついに42周目には5位まで浮上。その後追い上げてきた谷口信輝組とMercedes-Benz AMG GT3同士のバトルを展開。このまま行けば表彰台も届くかと思われた56周目、10周を残して突然、スロー走行。LEON CVSTOS AMG‐GTは力なくピットに戻ってきた。左リアのサスペンショントラブルだった。LEON CVSTOS AMG-GTはコースに戻ることなくリタイア。無念の結果だが、苦しい中でパフォーマンスを見せつけた今回の戦いは必ず次に、そして今シーズンにつながるはず。ドライバー、そして全スタッフが巻き返しを胸に秘めて暮れかかった富士スピードウェイを後にした。

ドライバーコメント
黒澤治樹「タイヤ2本交換はピットストップの時間を短くする作戦でした。序盤から上位に離されずついて行けた。抜かれてもまた追いつけると思った。同じマシン、同じタイヤ(谷口組)に抜かれたのは悔しいが、いい走りはできたと思う」


蒲生尚弥「一時は2位まで浮上できたので残念。トラブルさえ出なければ表彰台のチャンスもあったと思う。次の鈴鹿1000㎞レースは、ライバルもハンディウェイトが重くなるので十分に戦えると思う」